○本部町下水道条例

平成25年3月15日

条例第13号

本部町下水道条例(昭和50年本部町条例第15号)の全部を改正する。

第1章 総則

(趣旨)

第1条 本部町(以下「町」という。)の設置する公共下水道の管理及び使用並びに施設の構造及び維持管理の基準等については、下水道法(昭和33年法律第79号。以下「法」という。)その他の法令で定めるもののほか、この条例の定めるところによる。

(用語の定義)

第2条 この条例において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 下水及び汚水 それぞれ法第2条第1号に規定する下水及び汚水をいう。

(2) 公共下水道 法第2条第3号に規定する公共下水道をいう。

(3) 終末処理場 法第2条第6号に規定する終末処理場をいう。

(4) 排水施設 法第2条第2号に規定する排水施設をいう。

(5) 処理施設 法第2条第2号に規定する処理施設をいう。

(6) 排水設備 法第10条第1項に規定する排水設備をいう。

(7) 特定施設 法第11条の2第2項に規定する特定施設をいう。

(8) 除害施設 法第12条第1項に規定する除害施設をいう。

(9) 特定事業場 法第12条の2第1項に規定する特定事業場をいう。

(10) 使用者 下水を公共下水道に排除してこれを使用する者をいう。

(11) 水道及び給水装置 それぞれ水道法(昭和32年法律第177号)第3条第1項に規定する水道及び同条第9項に規定する給水装置をいう。

(12) 使用月 下水道使用料徴収の便宜上区分されたおおむね1月の期間をいい、その始期及び終期は、規則で定める。

(13) 責任技術者証 責任技術者を証するため沖縄県下水道協会長が発行した責任技術者証をいう。

第2章 排水設備の設置等

(排水設備の設置)

第3条 公共下水道の供用開始の日において排水設備を設置すべき者は、当該日から、遅滞なく、当該排水設備を設置しなければならない。

(汚水と雨水の分流)

第4条 排水設備は、汚水と雨水を分流させるものとする。

2 冷却水の放流方法は、雨水に準ずるものとする。

(排水設備の接続方法及び内径等)

第5条 排水設備の新設、増設又は改築(以下「新設等」という。)を行おうとするときは、次に定めるところによらなければならない。

(1) 分流式の公共下水道に下水を流入させるために設ける排水設備は、汚水を排除すべき排水設備にあっては、公共下水道の公共ますその他の排水施設又は他の排水設備(以下この条において「公共ます等」という。)で汚水を排除すべきものに、雨水を排除すべき排水設備にあっては公共ます等で雨水を排除すべきものに固着させること。

(2) 排水設備を公共ます等に固着させるときは、公共下水道の施設の機能を妨げ、又はその施設を損傷するおそれのない箇所及び工事の実施方法で規則の定めるものによること。

(3) 汚水のみを排除すべき排水管の内径及び勾配は、町長が特別の理由があると認めた場合を除き、次の表に定めるところによるものとし、排水渠の断面積は、同表の上欄の区分に応じそれぞれ同表の中欄に掲げる内径の排水管と同程度以上の流下能力のあるものとすること。ただし、一の建築物から排除される汚水の一部を排除すべき排水管で延長が3メートル以下のものの内径は75ミリメートル以上とすることができる。

排水人口(単位:人)

排水管の内径(単位:ミリメートル)

勾配

150未満

100以上

100分の2以上

150以上300未満

125以上

100分の1.7以上

300以上500未満

150以上

100分の1.5以上

500以上

200以上

100分の1.2以上

(排水設備等の計画の確認)

第6条 排水設備又は法第24条第1項の規定によりその設置について許可を受けるべき排水施設(以下これらを「排水設備等」という。)の新設等を行おうとする者は、あらかじめ、その計画が排水設備等の設置及び構造に関する法令の規定に適合するものであることについて、規則で定めるところにより、申請書に必要な書類を添付して提出し、町長の確認を受けなければならない。

2 前項の申請者は、同項の申請書及びこれに添付した書類に記載した事項を変更しようとするときは、あらかじめ、その変更について書面により届け出て、同項の規定による町長の確認を受けなければならない。ただし、排水設備等の構造に影響を及ぼすおそれのない変更にあっては、その旨を町長に届け出ることをもって足りる。

3 町長は、前2項の規定に違反して排水設備等の新設等を行っている者に対して当該工事の中止を命じ、第1項又は前項の申請書及び関係書類を提出させるものとする。

第3章 排水設備等の工事の事業に係る指定

(排水設備等の工事の実施)

第7条 排水設備等の新設等の工事は、規則で定めるところにより町長の指定を受けた者(以下「指定工事店」という。)でなければ、行ってはならない。

2 前項の指定の有効期間は、規則で定める。

3 前項の有効期間満了に際し、引き続き指定工事店としての指定を受けようとするときは、指定の更新を受けなければならない。

(指定の申請)

第8条 前条第1項の指定は、排水設備等の新設等の工事の事業を行う者の申請により行う。

2 前条第1項の指定を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を町長に提出しなければならない。

(1) 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名

(2) 排水設備等の新設等の工事の事業を行う営業所(以下「営業所」という。)の名称及び所在地

3 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。

(1) 次条第1項第4号アからまでのいずれにも該当しない者であることを誓約する書類

(2) 法人にあっては、定款又は寄附行為及び登記事項証明書、個人にあってはその住民票の写し

(3) 営業所の平面図及び写真並びに付近見取図

(4) 専属することとなる責任技術者の責任技術者証の写し

(5) 次条第1項第2号で定める機械器具を有することを証する書類

(指定の基準)

第9条 町長は、第7条第1項の指定の申請をした者が次の各号のいずれにも適合していると認めるときは、同項の指定を行う。

(1) 営業所ごとに、次条第1項の規定により責任技術者として登録を受けた者が1名以上専属している者であること。

(2) 工事の施工に必要な設備及び機械器具を有する者であること。

(3) 沖縄県内に営業所がある者であること。

(4) 次のいずれにも該当しない者であること。

 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

 工事業者(法人にあっては代表者)が責任技術者として下水道法により懲役、罰金の処分又は第47条及び第49条により過料の処分を受けてから2年を経過していない者

 第15条第1項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から2年を経過しない者

 その業務に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者

 精神の機能の障害により排水設備等の新設等の工事の事業を適正に営むに当って必要な認知、判断及び意思疎通を適正に行うことが出来ない者

 法人であって、その役員のうちにからまでのいずれかに該当する者があるもの

2 町長は、第7条第1項の指定をしたときは、遅滞なく、その旨を一般に周知させる措置をとる。

(排水設備工事責任技術者)

第10条 指定工事店は、営業所ごとに、次項各号に掲げる職務をさせるため、次条に規定する排水設備工事責任技術者(以下「責任技術者」という。)の登録を受けている者のうちから、責任技術者を専属させなければならない。

2 責任技術者は、次に掲げる職務を誠実に行わなければならない。

(1) 排水設備等の新設等の工事に関する技術上の管理

(2) 排水設備等の新設等の工事に従事する者の技術上の指導監督

(3) 排水設備等の新設等の工事が排水設備等の設置及び構造に関する法令の規定に適合していることの確認

(4) 第16条第1項に規定する検査の立会い

3 排水設備等の新設等の工事に従事する者は、責任技術者がその職務として行う指導に従わなければならない。

(責任技術者の登録等)

第11条 前条第1項に規定する責任技術者についての試験及び登録並びに講習等については、沖縄県下水道協会が実施する。

(指定工事店証)

第12条 町長は、指定工事店として指定を行った工事の事業を行う者に対し、排水設備指定工事店証(以下「指定工事店証」という。)を交付する。

2 指定工事店は、指定工事店証を営業所内の見やすい場所に掲げなければならない。

3 指定工事店は、第15条第1項の規定により指定を取り消されたときは、遅滞なく町長に指定工事店証を返納しなければならない。また、同項の規定により指定の効力を一時停止されたときは、その期間中指定工事店証を返納しなければならない。

4 前3項に規定するもののほか、指定工事店証の書換え交付、再交付に関し必要な事項は、規則で定める。

(指定工事店の責務及び遵守事項)

第13条 指定工事店は、下水道に関する法令、条例、規則が定めるところに従い適正な排水設備工事の施工に努めなければならない。

(変更の届出等)

第14条 指定工事店は、営業所の名称及び所在地その他規則で定める事項に変更があったとき、第9条第1項第4号ア若しくはのいずれかに該当するに至ったとき、又は排水設備等の新設等の工事の事業を廃止し、休止し、若しくは再開したときは、規則で定めるところにより、その旨を町長に届け出なければならない。

(指定の取消し又は一時停止)

第15条 町長は、指定工事店が次の各号のいずれかに該当するときは、第7条第1項の指定を取り消し、又は6月を超えない範囲内において指定の効力を停止することができる。

(1) 第9条第1項各号のいずれかに適合しなくなったとき。

(2) 第10条第1項の規定に違反したとき。

(3) 第13条に規定する指定工事店の責務及び遵守事項に従った適正な排水設備工事の施工ができないと認められるとき。

(4) 前条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。

(5) その施工する排水設備工事が、下水道施設の機能に障害を与え、又は与えるおそれが大であるとき。

(6) 不正の手段により第7条第1項の指定を受けたとき。

2 第9条第2項の規定は、前項の場合について準用する。

(排水設備等の工事の検査)

第16条 排水設備等の新設等を行った者は、その工事を完了したときは、工事の完了した日から5日以内にその旨を町長に届け出て、その工事が排水設備等の設置及び構造に関する法令の規定に適合するものであることについて、町の職員の検査を受けなければならない。

2 前項の検査をする職員は、同項の検査をした場合において、その工事が排水設備等の設置及び構造に関する法令の規定に適合していると認めたときは、当該排水設備等の新設等を行った者に対し、規則で定めるところにより、検査済証を交付するものとする。

(特別の必要による公共ます及び取付管の新設等)

第17条 町長は、使用者の特別の必要により公共下水道のます及び取付管の新設を行ったときは、当該使用者に町長の定めるところにより、その新設に要した費用の全部又は一部を負担させることができる。

(排水設備等の管理義務)

第18条 使用者は、排水設備等がその機能を発揮するよう充分な注意をもって管理し、破損その他異状があると認めたときは、直ちに町長に通報するとともに、修繕その他必要な処置を講じなければならない。

第4章 公共下水道の使用

(代理人の選定)

第19条 排水設備所有者で町内に居住しない者は、この条例に関する一切の事項を処理させるために代理人を選定し、直ちにその旨を町長に届け出なければならない。

2 前項の代理人は、町内に居住する者に限る。

(除害施設の設置等)

第20条 法第12条第1項の規定により、次に定める基準に適合しない下水を継続して排除して公共下水道を使用する者は、除害施設を設け、又は必要な措置をしなければならない。

(1) 温度 45度未満

(2) 水素イオン濃度 水素指数5を超え9未満

(3) ノルマルヘキサン抽出物質含有量

 鉱油類含有量 1リットルにつき5ミリグラム以下

 動植物油脂類含有量 1リットルにつき30ミリグラム以下

(4) 沃素消費量 1リットルにつき220ミリグラム未満

2 前項の規定は、1日当たりの平均的な下水の量が30立方メートル未満である者には、適用しない。

(特定事業場からの下水の排除の制限)

第21条 特定事業場から下水を排除して公共下水道を使用する者は、法第12条の2第3項及び第5項の規定により、次に定める基準に適合しない水質の下水を排除してはならない。

(1) アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素含有量 1リットルにつき380ミリグラム未満

(2) 水素イオン濃度 水素指数5を超え9未満

(3) 生物化学的酸素要求量 1リットルにつき5日間に600ミリグラム未満

(4) 浮遊物質量 1リットルにつき600ミリグラム未満

(5) ノルマルヘキサン抽出物質含有量

 鉱油類含有量 1リットルにつき5ミリグラム以下

 動植物油脂類含有量 1リットルにつき30ミリグラム以下

(6) 窒素含有量 1リットルにつき240ミリグラム未満

(7) 燐含有量 1リットルにつき32ミリグラム未満

2 特定事業場から排除される下水に係る前項に規定する水質の基準は、次の各号に掲げる場合においては、同項の規定にかかわらず、それぞれ当該各号に規定する緩やかな排水基準とする。

(1) 前項第1号第6号又は第7号に掲げる項目に係る水質に関し、当該下水が当該公共下水道からの放流水に係る公共の水域又は海域に直接排除されたとした場合においては、水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)の規定による環境省令により、又は同法第3条第3項の規定による条例により、当該各号に定める基準より緩やかな排水基準が適用されるとき。

(2) 前項第2号から第5号までに掲げる項目に係る水質に関し、当該下水が河川その他の公共の水域(湖沼を除く。)に直接排除されたとした場合においては、水質汚濁防止法の規定による環境省令により、当該各号に定める基準より緩やかな排水基準が適用されるとき。

(除害施設の設置等)

第22条 法第12条の11第1項の規定により、次に定める基準に適合しない下水(法第12条の2第1項又は第5項の規定により公共下水道に排除してはならないこととされるものを除く。)を継続して排除して公共下水道を使用する者は、除害施設を設け、又は必要な措置をしなければならない。

(1) 下水道法施行令(昭和34年政令第147号)第9条の4第1項各号に掲げる物質又は項目のそれぞれ当該各号に定める数値。ただし、同条第3項に規定する場合においては、同項に規定する基準に係る数値とする。

(2) 第20条第1項第1号及び第21条第1項各号に掲げる物質又は項目のそれぞれ当該各号に定める数値。

(3) 前2号に掲げる物質又は項目以外のもので、水質汚濁防止法第3条第3項の規定に基づく排水基準を定める条例(昭和50年沖縄県条例第37号)により公共下水道からの放流水に関する排水基準が定められたもの(生物化学的酸素要求量に類似する項目及び大腸菌群数を除く。) 当該排水基準に係る数値

(水質管理責任者制度)

第23条 除害施設又は特定施設を設置した者は、規則で定めるところにより、その維持管理に関する業務を行う水質管理責任者を選任し、遅滞なく、その旨を町長に届け出なければならない。

(除害施設の設置等の届出)

第24条 除害施設を設置し、休止し又は廃止しようとする者は、規則で定めるところにより、あらかじめ、その旨を町長に届け出なければならない。届け出た事項を変更しようとするときも、同様とする。

2 前項の規定は、除害施設の使用を開始し、休止し、若しくは廃止し、又は現に休止しているその使用を再開する場合に準用する。

(排除の停止又は制限)

第25条 町長は、公共下水道への排除が次の各号のいずれかに該当するときは、排除を停止させ、又は制限することができる。

(1) 公共下水道を損傷するおそれがあるとき。

(2) 公共下水道の機能を阻害するおそれがあるとき。

(3) 前2号に掲げるもののほか、町長が管理上必要があると認めるとき。

(土砂等の投入の禁止)

第26条 土砂、ごみ、油類、農薬その他公共下水道に障害を及ぼすおそれのあるものを公共下水道に投入し、又は排除してはならない。

(使用開始等の届出)

第27条 使用者が公共下水道の使用を開始し、休止し、若しくは廃止し、又は現に休止しているその使用を再開しようとするときは、当該使用者は、規則で定めるところにより、あらかじめ、その旨を町長に届け出なければならない。ただし、雨水のみを排除して公共下水道を使用する場合は、この限りでない。

2 法第11条の2、第12条の3、第12条の4又は第12条の7の規定による届出をした者は、前項の規定による届出をした者とみなす。

(使用料の徴収)

第28条 町は、公共下水道の使用について、使用者から使用料を徴収する。

2 使用料は、毎使用月、その使用月における公共下水道の使用について、集金、納入通知書又は口座振替の方法により徴収する。

3 使用料は、毎使用月分を翌月の末日までに納付しなければならない。

4 前2項の規定にかかわらず、町長は、土木建築に関する工事の施行に伴う排水のため公共下水道を使用する場合その他の公共下水道を一時使用する場合において必要があると認めるときは、使用料を前納させることができる。この場合において、使用料の精算及びこれに伴う追徴又は還付は、使用者から公共下水道の使用を廃止した旨の届出があったときその他町長が必要があると認めたときに行う。

(使用料の算定方法)

第29条 使用料の額は、毎使用月において使用者が排除した汚水の量に応じ、次の表に定めるところにより算出した合計額に、消費税法(昭和63年法律第108号)第29条に規定する税率を乗じて得た額(以下「消費税額」という。)及び消費税額に地方税法(昭和25年法律第226号)第72条の83に規定する地方消費税の税率を乗じて得た額を合算した額(1円未満の端数は切り捨てる。)を加えた額とする。

種別

使用水量

使用料

一般家庭排水

基本

8立方メートルまで

560円

従量(1立方メートルにつき)

9立方メートルから40立方メートルまで

65円

41立方メートル以上

70円

業務用排水

基本

10立方メートルまで

900円

従量(1立方メートルにつき)

11立方メートルから50立方メートルまで

100円

51立方メートルから100立方メートルまで

110円

101立方メートルから200立方メートルまで

125円

201立方メートルから350立方メートルまで

140円

351立方メートルから550立方メートルまで

155円

551立方メートルから800立方メートルまで

170円

801立方メートル以上

195円

臨時用排水

1立方メートルにつき

100円

2 使用者が排除した汚水の量の算定は、次の各号の定めるところによる。

(1) 水道水を排除した場合は、水道の使用水量とする。ただし、2以上の使用者が給水装置を共同で使用している場合においてそれぞれの使用者の使用水量を確知することができないときは、それぞれの使用者の使用の態様を勘案して町長が認定する。

(2) 水道水以外の水を排除した場合は、その使用水量とし、当該使用水量は使用者の使用の態様を勘案して町長が認定する。

(3) 町長は、前号の使用水量を確知するため必要があると認めたときは、適当な場所に計測のための装置を設置させることができる。

(4) 製氷業その他の営業で、その営業に伴い使用する水の量がその営業に伴い公共下水道に排除する汚水の量と著しく異なるものを営む使用者は、規則で定めるところにより、毎使用月、その使用月に公共下水道に排除した汚水の量及びその算出の根拠を記載した申告書を、その使用月の水道メーター点検を町が実施した日から起算して5日以内に町長に提出しなければならない。この場合においては、前2号の規定にかかわらず、町長は、その申告書の記載を勘案してその使用者の排除した汚水の量を認定するものとする。

(使用の態様の変更の届出)

第29条の2 使用者は水道水の排除に加えて水道水以外の水を排除することとなったとき、水道水以外の水を使用するための設備に変更があったときその他規則で定める使用の態様の変更があったときは、規則で定めるところにより、遅滞なくその旨を町長に届け出なければならない。

(月の中途における使用料算定の特例)

第30条 使用月の中途において公共下水道の使用を開始し、休止し、又は廃止した場合の使用料は、次のとおりとする。

(1) 排出汚水量が基本排出汚水量の2分の1に満たないときは、基本料金の2分の1とする。

(2) 排出汚水量が基本排出量の2分の1を超えるときは、1ケ月分とみなし算定する。

(資料の提出)

第31条 町長は、使用料を算出するために必要な限度において使用者から資料の提出を求めることができる。

(改善命令)

第32条 町長は、公共下水道の管理上必要があると認めるときは、排水設備又は除害施設の設置者若しくは使用者に対し、期限を定めて、排水設備又は除害施設の構造若しくは使用の方法の変更を命ずることができる。

第5章 行為の許可等

(行為の許可)

第33条 法第24条第1項の許可を受けようとする者は、規則で定めるところにより、申請書に次に掲げる図面を添付して町長に提出しなければならない。許可を受けた事項の変更をしようとするときも、同様とする。

(1) 施設又は工作物その他の物件(排水設備を除く。以下「物件」という。)を設ける場所を表示した平面図

(2) 物件の配置及び構造を表示した図面

(許可を要しない軽微な変更)

第34条 法第24条第1項の条例で定める軽微な変更は、公共下水道の施設の機能を妨げ、又はその施設を損傷するおそれのない物件で同項の許可を受けて設けた物件(地上に存する部分に限る。)に対する添加であって、同項の許可を受けた者が当該物件の設置の目的に付随して行うものとする。

第6章 下水道敷の占用

(占用)

第35条 公共下水道の敷地又は排水施設に物件(以下「占用物件」という。)を設け、継続して公共下水道の敷地又は排水施設を占用しようとする者は、規則で定めるところにより、次の各号に掲げる事項を記載した申請書を提出して町長の許可を受けなければならない。許可を受けた事項を変更しようとするときも、同様とする。ただし、占用物件の設置については法第24条第1項の許可を受けたときは、その許可をもって占用の許可とみなす。

(1) 公共下水道の敷地又は排水施設の占用の目的

(2) 公共下水道の敷地又は排水施設の占用の期間

(3) 公共下水道の敷地又は排水施設の占用の場所

(4) 占用物件の構造

(5) 工事実施の方法

(6) 工事の期間

(7) 公共下水道の復旧の方法

(占用期間)

第36条 第35条の規定による占用の期間は、5年以内とする。

(許可の取消し又は許可の変更)

第37条 町長は、次の各号のいずれかに該当するときは、占用の許可を取り消し又はその条件を変更することができる。

(1) 許可の条件に違反したとき。

(2) 偽りその他不正の手段により許可を受けたとき。

2 前項に掲げるもののほか、町長は、下水道運営上又は公益上やむを得ない必要が生じた場合は、前項に規定する処分をすることができる。

(原状回復)

第38条 第35条の許可を受けた者は、その許可により占用物件を設けることができる期間が満了したとき又は当該占用物件を設ける必要がなくなったときは、当該占用物件を除去し、公共下水道を原状に回復しなければならない。ただし、町長が原状に回復することが不適当であると認めたときは、この限りでない。

2 町長は、第35条の占用の許可を受けた者に対して、前項の原状回復又は原状に回復することが不適当な場合の措置について必要な指示をすることができる。

第7章 公共下水道の施設に関する構造及び維持管理の基準等

(排水施設及び処理施設に共通する構造の技術上の基準)

第39条 公共下水道の排水施設及び処理施設(これを補完する施設を含む。第41条において同じ。)に共通する構造の基準は、次のとおりとする。

(1) 堅固で耐久力を有する構造とする。

(2) コンクリートその他の耐水性の材料で造り、かつ、漏水及び地下水の浸入を最少限度のものとする措置を講ずるものとする。ただし、雨水を排除すべきものについては、多孔管その他雨水を地下に浸透させる機能を有するものとすることができる。

(3) 屋外にあるもの(生活環境の保全又は人の健康の保護に支障が生ずるおそれのないものとして規則で定めるものを除く。)にあっては、覆い又は柵の設置その他下水の飛散を防止し、及び人の立入りを制限する措置を講ずるものとする。

(4) 下水の貯留等により腐食するおそれのある部分にあっては、ステンレス鋼その他の腐食しにくい材料で造り、又は腐食を防止する措置を講ずるものとする。

(5) 地震によって下水の排除及び処理に支障が生じないよう地盤の改良、可とう継手の設置その他の規則で定める措置を講ずるものとする。

(排水施設の構造の基準)

第40条 排水施設の構造の基準は、前条に定めるもののほか、次のとおりとする。

(1) 排水管の内径及び排水渠の断面積は、規則で定める数値を下回らないものとし、かつ、計画下水量に応じ、排除すべき下水を支障なく流下させることができるものとする。

(2) 流下する下水の水勢により損傷するおそれのある部分にあっては、減勢工の設置その他水勢を緩和する措置を講ずるものとする。

(3) 暗渠その他の地下に設ける構造の部分で流下する下水により気圧が急激に変動する箇所にあっては、排気口の設置その他気圧の急激な変動を緩和する措置を講ずるものとする。

(4) 暗渠である構造の部分の下水の流路の方向又は勾配が著しく変化する箇所その他管渠の清掃上必要な箇所にあっては、マンホールを設ける。

(5) ます又はマンホールには、蓋(汚水を排除すべきます又はマンホールにあっては、密閉することができる蓋)を設ける。

(処理施設の構造の基準)

第41条 第39条に定めるもののほか、処理施設(終末処理場であるものに限る。第2号において同じ。)の構造の基準は、次のとおりとする。

(1) 脱臭施設の設置その他臭気の発散を防止する措置を講ずるものとする。

(2) 汚泥処理施設(汚泥を処理する処理施設をいう。以下同じ。)は、汚泥の処理に伴う排気、排液又は残さい物により生活環境の保全又は人の健康の保護に支障が生じないよう規則で定める措置を講ずるものとする。

(適用除外)

第42条 前3条の規定は、次に掲げる公共下水道については、適用しない。

(1) 工事を施行するために仮に設けられる公共下水道

(2) 非常災害のために必要な応急措置として設けられる公共下水道

(終末処理場の維持管理に関する基準)

第43条 終末処理場の維持管理は、次に定めるところにより行うものとする。

(1) 活性汚泥を使用する処理方法によるときは、活性汚泥の解体又は膨化を生じないようにエアレーションを調節する。

(2) 沈砂池又は沈殿池のどろために砂、汚泥等が満ちたときは、速やかにこれを除去するものとする。

(3) 急速ろ過法によるときは、ろ床が詰まらないように定期的にその洗浄等を行うとともに、ろ材が流出しないように水量又は水圧を調節するものとする。

(4) 前3号のほか、施設の機能を維持するために必要な措置を講ずるものとする。

(5) 臭気の発散及び蚊、はえ等の発生の防止に努めるとともに、構内の清潔を保持するものとする。

(6) 前号のほか、汚泥処理施設には、汚泥の処理に伴う排気、排液又は残さい物により生活環境の保全又は人の健康の保護に支障が生じないよう規則で定める措置を講ずるものとする。

第8章 雑則

(手数料)

第44条 町は、次の各号に掲げる事務について、当該事務の申請者から、当該各号に定める額の手数料を徴収する。

(1) 指定工事店の新規登録1件につき15,000円

(2) 指定工事店の継続登録1件につき12,000円

2 前項の手数料は、申請の際に徴収する。

3 既納の手数料は、返還しない。

(使用料等の減免)

第45条 町長は、公益上その他特別の事情があると認めたときは、この条例で定める使用料等を減免することができる。

(規則への委任)

第46条 この条例で定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

第9章 罰則

(罰則)

第47条 次の各号に掲げる者は、5万円以下の過料に処する。

(1) 第6条の規定による確認を受けないで排水設備等の新設等を行った者

(2) 第7条の規定に違反して排水設備等の新設等の工事を実施した者

(3) 排水設備等の新設等を行って第16条第1項の規定による届出を同項に規定する期間内に行わなかった者

(4) 第20条又は第22条の規定に違反した使用者

(5) 第24条の規定による届出を怠った者

(6) 第31条の規定による資料の提出を求められてこれを拒否し、又は怠った者

(7) 第32条に規定する命令に違反した者

(8) 第38条第2項の規定による指示に従わなかった者

(9) 第6条第1項第33条の規定による申請書又は図面、第6条第2項本文第24条第27条第29条の2の規定による届出書、第29条第2項第4号の規定による申告書又は第31条の規定による資料で不実の記載のあるものを提出した申請者、届出者、申告者又は資料の提出者

第48条 偽りその他不正な手段により使用料等の徴収を免れた者は、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料に処する。

第49条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業員が、その法人又は人の業務に関して前2条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の過料を科する。

1 この条例は、平成25年4月1日から施行する。

2 この条例の施行日に既に存する施設で第39条から第41条の規定に適合しないものについては、これらの規定(その適合しない部分に限る。)は、なお従前の例による。ただし、施行日後に改築(災害復旧として行われるもの及び公共下水道に関する工事以外の工事により必要を生じたものを除く。)の工事に着手したものの当該工事に係る区域又は区間については、この限りでない。

3 この条例の施行前になされた承認、検査その他の処分又は申込み、届出その他の手続は、それぞれこの条例の相当規定によってなされた処分又は手続とみなす。

4 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(平成26年条例第7号)

1 この条例は、平成26年4月1日から施行する。

2 改正後の本部町下水道条例第29条第1項の規定は、平成26年5月分として徴収する使用料から適用し、同年4月以前の月分として徴収する使用料については、なお従前の例による。

(令和元年条例第11号)

(施行期日)

1 この条例は、令和元年10月1日から施行する。

(本部町下水道条例に関する経過措置)

2 第4条の規定による改正後の本部町下水道条例第29条第1項の規定は、令和元年11月分として徴収する料金から適用し、同年10月以前の月分として徴収する料金については、なお従前の例による。

(令和元年条例第21号)

この条例は、公布の日から施行する。

本部町下水道条例

平成25年3月15日 条例第13号

(令和元年12月17日施行)

体系情報
第10編 設/第3章 下水道
沿革情報
平成25年3月15日 条例第13号
平成26年3月17日 条例第7号
令和元年9月18日 条例第11号
令和元年12月17日 条例第21号